もしあなたに出会えていなかったら

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答えを探し求めて

The Answer ツアーのファイナルを迎えてから2週間ほど経過した。アルバム発売やツアー開催が発表されたり、REIJIのイラストの展示会が開催されることが発表されたり、Twitterアカウントは統一されたり、MASAHARUは金髪になったり、何かと忙しなく時間が過ぎていった。

今週末から始まるリリースイベントを前に、FlowBack史上最大規模であった20都市25公演のLIVE TOUR 2019 "The Answer"が私自身に、私たちFBFにもたらしたもの、一言で言うならば、"The Answer ツアーの意義"について、整理したいと思ったので書き始めた。

予めご了承頂きたいのは、ここに書いてあることはあくまで一個人の主観的な意見であり、必ずしもFBF全員が思っていることではないということだ。共感することもあるかもしれないし、反論したくなるようなこともあるかもしれない。反論したければしてもらって構わないし、むしろ意見が聞きたい。反論でなくとも、これを読んで何か思ったことがあれば、あなたの言葉で発信してほしい。


前置きはこのくらいにして、本題に入りたいと思う。

私が思うこのツアーの意義は、楽曲の再定義、"FBC"という存在の顕在化、熟考の契機の3つだ。1つずつ詳しく述べていきたい。

 

1. 楽曲の再定義

まずは楽曲の再定義である。これは、全ての曲という訳ではなく、一部の曲に関してのみだ。一口に「楽曲の再定義」と言っても、意識的に再定義した曲と、無意識のうちに再定義されていた曲の、2種類に分類される。前者は、FlowBack自身が新たな意味を見出し、それをパフォーマンスに反映させた曲で、“Let’s Get Together”や“Come A Long Way”が挙げられる。後者は、おそらくFlowBackもFBFも意識した訳でなく、自然と互いが共鳴し合い新たな意味を与えた曲で、"WE ARE!"が挙げられる。


・意識的な再定義

今回のツアー以前からFlowBackのLIVEに行ったことがある人は、"Let's Get Together"に対してどのようなイメージをお持ちだっただろうか。あの少し切なさを感じるイントロが流れると、「あぁ、もうこれでLIVEは終わりか…」と感じていたのではなかろうか。少なくとも私はそう感じていたし、セットリストをツイートする際に何度"Let's Get Together"を最後に書いたことか。そう、"Let's Get Together"は、最後にタオルを振り回す曲だったのだ。イントロについて「少し切なさを感じる」と表現したが、それは最後に歌われることが多かったことに起因しているかもしれない。

そんな曲を、今回のツアーでは、最後ではなく最初に、しかもタオルを振り回すのではなく歌とダンスで魅せたのだ。とは言え、この曲を最初に持ってきたのはこのツアーが初めてではない。しかしその時は、LIVEの終わりを感じさせるイントロでメンバーが登場することや、最初からタオルを振り回すことに違和感を覚えていた。

今回のツアーではいわばFlowBackのSEっぽくないSEで幕を開けた。それは私たちにいつもとは違う何かを感じさせた。身構えた途端に流れたイントロに「そうきたか」と思わずにはいられなかったし、最初のサビからキャッチーな振り付けがつけられていたことにも再び「そうきたか」と思わずにはいられなかった。ダンスボーカルグループのLIVEのスタートを切るにふさわしい、ダンスと歌で魅せる曲になっていたのだ。

"Let's Get Together"は、「終わりの曲」という概念が壊され、「始まりの曲」として再定義されていた。

では、"Come A Long Way"はどうだろうか。デビュー曲であるこの曲は、「"ここまでやってきた"という意味を持つ」と、メンバーの口から語られてきた。LIVEではインディーズ時代やデビュー当時を想起・想像させ、感傷的な雰囲気になることが多かった。そして、大事な曲であるからこそ、LIVEの終盤に披露されることが多かった。しかし、このツアーでは、異なる意味合いを持ち、今までと異なる雰囲気が会場を包み込んだ。それは白ver.公演の際にはっきりとリーダーの口から述べられていた。「"ここまで長い道のりを歩んできた"という意味が込められていたが、"ここからまた長い道を歩んでいこう"という意味を込めて歌います。」と。白ver.公演では本編最後の曲であったが、黒ver.公演では、3曲目に披露されたのだ。白ver.公演での"ここからまた長い道のりを歩んでいこう"という意味を込めるという曲フリで始まった"Come A Long Way"、黒ver.公演での、始まりの曲として再定義された"Let's Get Together"、"Heartbreaker"に続いて、今までにない勢いと熱を帯びた"Come A Long Way"。どちらにしても、これまでの「昔を懐かしむエモーショナルな曲」から「新たな一歩を踏み出す原動力となる曲」として再定義されたのだ。


・無意識の再定義

2017年9月6日リリースの4th Single "WE ARE!"。赤坂BLITZでのワンマンライブのアンコールで初めて披露された時の衝撃は、今でも覚えている。この曲は、FlowBackとして生きる5人の生き様を描いたような楽曲だ。つまり、このWEとはFlowBackのことを指す。

しかし、今回のツアーではWE = FlowBackにとどまらなかった。ただFlowBackだけが俺たちはこうだ!と叫んでいるのではなかった。会場にいた人全ての思いが会場の中心に集まり、心が通い、共鳴し合った。その場にいた全員で"WE"であったのだ。よくグループのアーティストに対して、1人でも欠けたらそのグループが成り立たないという意味が込められた方程式が使われる。あの引き算のやつ。正直ださいなと思っていた(今でも思っている)が、あえて、方程式で表すと、"WE ARE!"の"WE"は、"WE = FlowBack × FBF × FBC"と改めて定義づけられた。

 


2. FBCの存在の顕在化

次に、FBCの存在の顕在化である。一応説明しておくと、FBCとはFlowBackCrewの略で、FlowBackのスタッフさんのことである。もちろんこれまでもスタッフさんの存在は認識していたし、FlowBackが活動する上でも、私たちがFlowBackを応援する上でも、欠かすことのできない存在であった。しかし、このツアーではとりわけスタッフさん、すなわちFBCの存在感が大きかった。

FBCという言葉が使われて始めたのは、おそらく昨年の5周年LIVEの時だ。(ちなみにメンバーのツイートの中でFBCrewで検索をかけると2014~15年頃にTATSUKIが使っていることが確認できる) その時からたまにFBCという言葉が用いられることがあったが、ツアー中は特にメンバーがSNSFBCのことを書いていて、よくFBCという言葉を見かけた。メンバーの言葉からは、FlowBackFBCに対し、愛と尊敬の念を持っていることが感じられた。そしてLIVEに行くと、FBCFlowBack愛を感じることが多々あった。そもそも25公演ものツアーを全公演全力で支えてくれていること自体が愛でしかない。

これまで好きになったアーティストはたくさんいるが、そのアーティストのスタッフさんにまで思いを馳せたことがあっただろうか。もちろん人によって好きになったアーティストも違えば、応援のスタンスも異なるだろう。だからスタッフさんとの距離が近く、スタッフさんと仲良しだという人もいるかもしれない。しかし私は初めて経験したのだ。名前も顔もわからないFBCを認識し、思い、感謝したのは。

もしかすると「スタッフは裏方の人間だから、表に現れるべきでない」と考える人もいるかもしれない。しかし、どうしてもFBCはただの裏方とは思えないのだ。それは、FlowBackFBCとFBFは、それぞれ独立した存在ではなく、三位一体であるからだろう。FlowBackが存在しなければFBCもFBFも存在しない。FBCがいなければ、FlowBackは活動が制限されていただろうし、 FBFは今までのようにFlowBackの音楽を享受することはできなかっただろう。 FBFがいなければ、FlowBackは今の今まで活動を続けていなかったかもしれないし、FBCという存在が生まれていなかったかもしれない。 "WE = FlowBack × FBC × FBF"の方程式が示すように、FBCは単なる裏方ではなく、私たちの一部なのだ。

FBCの存在の顕在化は、FlowBackFBCとFBF、それぞれの関係性を明確化した、とまではいかないが、三位一体の関係性を明らかにし始めた。


3. 熟考の契機

最後に、熟考の契機である。今思えば、ツアー初日を迎える前から、考えることのきっかけを私たちに与えていた。昨年の5大都市ツアーのタイトルは"I AM"であった。FlowBackとはどういった存在かを知らしめるという意気込みが垣間見えるタイトルだ。そして、今回のツアータイトルは"The Answer"。昨年自己紹介をしたと思ったら、今年は"答え"だ。ツアーの詳細が発表され、"答え"を見つけるというミッションが与えられたが、あまりにも抽象的で頭に疑問符が人も多かっただろう。

私自身もそうだった。彼らが探している答えとは何か、そもそも何を問うているのか。私が見つけ出すべき答えとは何か、何を自分に問うべきなのか。そもそもこのツアーに行って問いへの答えが導き出せるのか。頭をフルに回転させて考えた。

ツアー中も、私は様々なことを熟考した。ツアーが始まる前から私の中に存在していた問い以外にも、様々な問いが生まれ、何度も自分に問いかけた。時には問うこと自体に嫌気が差して問いを放棄することもあった。結局、全ての問いに対して答えを導き出せたかと聞かれると、はっきりと「はい、できました。」とは言えない。しかし、瑣末なことに対しても、これまで目を伏せてきたことに対しても、向き合う機会となったことは事実である。

きっと、今これを読んでいるあなたも、このツアー期間中、何かに対して問題意識を持ち、そのことについて考えることがあったのではなかろうか。もっと言えば、私たちFBFだけでなく、メンバーやFBCも同様に、問いを見つけ、考え悩み続けたことだろう。

このツアーは、FlowBack本人にもFlowBackを応援する人にも、大小様々な事柄に対し深く考える機会を与えた。そしてFlowBack自身も、FlowBackという存在を顧み、土台を再構築したことだろう。

 


以上3点が、私が思うThe Answer ツアーの意義だ。長くなってしまって申し訳ない(推敲したかったが疲れたので諦める)

次回は、3点目に触れたこのツアーで生まれた問いとそれに対する答えについて書きたい。近いうちに書きたいけどいつになるのかしら。

最後まで読んでくださってありがとうございました。