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FlowBack LIVE TOUR 2019 “do not hesitate” ライブレポート

  自身2枚目となるフルアルバム “do not hesitate” を6月にリリースした5人組ダンス&ボーカルグループ FlowBack。このアルバムは躊躇せず多様な音楽に挑戦していくというテーマのもと、ジャンルレスな楽曲が詰まった1枚となっている。そしてこのアルバムを引っ提げた6大都市を巡るライブツアーを7月より開催。ツアー直前にメンバーのMARKが体調不良により欠席することが発表され、結成6年目にして初めて4人でツアーファイナルを迎えた。今回はEX THEATER ROPPONGIで行われたツアーファイナルの様子をお伝えしたい。

 

  予定より15分ほど遅れてスタートしたツアーファイナル。アルバムの1曲目に収録されている “INTRO” が流れると、FBF(FlowBackのファンの総称)の不安と期待が一瞬で熱気へと姿を変える。アルバムのリード曲である “By your side” 、今年1月に発売された7th Singleの “Weekend” で会場のボルテージを徐々に上げていく。続く “Good Time” は疾走感とチャーミングさを併せ持つ、楽しさ溢れる楽曲。かっこよさと可愛さの両面が詰め込まれた、FBFにとっては堪らない1曲である。

  MCで自己紹介をすると、早速次のセクションへ。トロピカルにリバイバルされたYUIの “SUMMER SONG” で夏の感覚を一気に蘇らせると、アルバム収録曲のミディアムR&B “Repeat” で艶やかに魅せる。楽曲はミディアムテンポながらもスピード感のある優美なコレオグラフ、星空の中にいるかのようなロマンチックな照明が、彼らの新たな魅力を引き出した。“Repeat” の余韻を残しつつ、絶えない絆を歌った “ALWAYS” を披露。

  一度メンバーがステージから姿を消すと、FlowBackのシングル曲を回顧するかのようなBGMが流れ、次なる楽曲に期待が高まる。すると “Get you!!” のイントロが流れ、メインステージには4人の男性と2人の女性が踊る姿が。会場にどよめきが走ると暗転するステージ。このまま “Get you!!” が始まると思いきや、メインステージではなく、なんとこの日特別に設置されたセンターステージに虹色の光に包まれたメンバーが登場。予想外のサプライズで会場を沸かせ、恋するおとこのこの甘酸っぱい気持ちを歌った “Get you!!” で全FBFを虜にした。そのままセンターステージでサポートダンサーと共に “Wake Me Up〜2018 ver.〜” で会場を盛り上げると、今回のアルバムで満を持して音源化された “Let Me Love You”、メジャーデビュー前から歌い続けられてきた “All This Time” を続けて披露。MCを挟み、FlowBack史上初となる女性目線の切ないラブバラード “Last Song” をしっとりと歌い上げた。

  更にその後のMCでは、今回のアルバム及びツアータイトル “do not hesitate” になぞらえ、躊躇せずメンバーに対する本音をぶつけようというコーナーを実施。じゃんけんで選ばれた1人がヘッドフォンをし、他のメンバーやFBFがそのメンバーに対する印象や褒め言葉、直してほしいところ等を率直に言うという企画。今回はこれまでの5公演で一度も言われる側になったことがないMASAHARUに決定。FBFからは「暑さにも寒さにも弱そう」「何も考えてなさそう」「陰キャ」といった愛のある(?)本音が続出。メンバーからは「いつもREIJIの鼻を触ってる」「ヘッドフォン外して聞いてほしいけど、もっとツイートして」などの、こちらも愛のある(?)本音が続出。会場はしばし笑いに包まれた。

  MCが終わると、初めてFlowBackのライブに来た人もいるかもしれないからと、今回のアルバムには収録されていない既存曲も惜しみなく披露。名刺代わりの1曲として知られる “BOOYAH!” は、2番のラップで「ここからNew Version」というJUDAIの合図と共にテンポアップ。楽曲もコレオグラフもアップデートされた “BOOYAH!” で観客を驚かせると、1st フルアルバムの表題曲である“VERSUS”が始まると、会場は汗ばむほどの熱気に包まれる。速まった鼓動をさらに加速させるように始まる “OverDrive”。この曲はFlowBackの「覚悟」を歌った楽曲であり、圧倒的なパフォーマンスで会場中の視線を釘付けにした。「最初からそうずっと…最後までそうきっと…No Other One」そう暗闇の中、荒い呼吸で、自身に言い聞かせるようなTATSUKIの言葉で始まった “No Other One”。欠席しているMARKの分を補うように、普段はラップパート以外歌うことがないJUDAIがMARKパートを必死に歌う。体力の限界はとうに超えているであろう4人だが、続けて “BREAKOUT” で会場を再び一つにし、本編最後のMCに突入。初めて4人でツアーを回ることに対しての不安を見せながらも、来場したFBFに心からの感謝を伝えたリーダーTATSUKI。REIJI,JUDAI作詞、MASAHARU作曲の “きみのうた” で溢れんばかりのありったけの想いをFBFにぶつけた。

  本編が終了するとどこからともなく湧き上がるFlowBackコール。それに応じるようにツアーTシャツに着替え再びステージに登場したFlowBack。LIVE定番曲の “Let’s Get Together” で一気に会場を盛り上げると、カバー曲の“イケナイ太陽”ではバンドのライブかと錯覚するほどステージ上も客席も激しく熱い盛り上がりを見せた。最後のMCでは、グッズデザイン担当のREIJIが、グッズTシャツのデザインについて丁寧に語った。そして、欠席していたMARKが帰ってくることが発表されると、祝福と歓喜の声で溢れる会場。涙を目に浮かべるFBFに対し、「次の曲で盛り上がらないとMARK帰ってこないようにするからね!」と冗談を交えて煽り、最後の曲 “WE ARE!!” がスタート。間奏ではJUDAIが給水用の水を自身の頭にかけるほど、熱い渾身のパフォーマンスを披露。会場全体の心が共鳴し、会場にいた全員で “WE ARE!!” を創り上げた。

  全20曲、全力のパフォーマンスで全ての人を魅了したツアーファイナルは、TATSUKIの「“WE ARE!”…僕たちと、FBFと、FBC(FlowBackのスタッフの総称)。みんなで一緒にまたライブを作り上げていきましょう!」という挨拶で幕を閉じた。

 

  メンバー1人不在の中ツアー6公演を完走し、その途中にメジャーデビュー3周年を迎えたFlowBack。活動休止中であったMARKの復帰が決定し、それに伴いツアー追加公演として、FlowBackのスタート地点とも言える渋谷WOMBでの全編生配信の「0人ライブ」の開催が発表された。さらに結成6周年記念ライブやメジャーデビュー後初の対バンツアーの開催も発表されている。突然のメンバーの活動休止を乗り越え、躊躇せず加速するFlowBack。彼らの真価を見せつけてくれる1年になりそうだ。

 

2019.09.16